子どもが全然ご飯を食べてくれない!どうしよう⁉︎
昨日はあんなに食べてくれたのに⁉︎ 何で?
(ママ心の声:がんばって作ったんだから、もぉちょっと食べてくれてもいいんじゃない? も〜、食べ物で遊ばないで〜💦)
子どもの性格も好みも1人ひとり全然違うから、乳幼児期の食事って大変です。
正解がないからこそ、悩みは尽きません…。同じ月齢の子と比べて、ちょっと不安になった経験を持つママも多いのでは?
「食べることを目的とせずに、食に興味を持ってもらうこと」という考えを大切にされている、親子で楽しく学べる料理教室「cotocoto」をされている代表の元木美咲さんに、子どもの食育について話を伺いました。
徳島市山城町に誕生!親子で楽しく学べる料理教室「cotocoto」
代表の元木美咲さんってこんな人
0歳から通うことができる「食育&料理教室 YaTTa!(やった!)」や、個別食事相談「Relief(リリーフ)」、暮らしを豊かにする「cotocoto-kurashi」を運営。管理栄養士としての専門知識を活かして、幅広く活動されています。
小柄で可愛らしい印象の彼女から、どんどん溢れ出す情熱と行動力は、一体どこからくるのでしょうか。今回、教室に対する熱い想いをたくさん聞かせてもらいました♪
親子で楽しく学べるcotocoto (教室案内)
目指すのは、生徒さんの「第二の食卓」
これまでは、「やりたい!」と思ったことが浮かんでも、場所を探すことからのスタート。何をするにも、時間がかかってしまっていたそうです。
自分の教室ができてから、「あんなことしたい、こんなこともしたい」という目標が、より具体的に描けるようになった気がします。
山城の教室は、生徒さんにとって「第二の食卓」を目指しているという美咲さん。自分にとっても憧れのキッチン像が詰まった教室に。生徒さんの自宅でもなく、親戚のお家のような、小さくても繋がりが深いコミュニケーションができる、皆さんにとって居心地が良い空間を作りたいといいます。
キッチンと2階と、2つの空間を別々に使うことができるのも、こちらの教室の魅力です。
子どもたちがクッキングをしている間、ママには2階で別の講座を受けてもらうこともできるんだとか。
様々な講師とのコラボ講座も開催!
のぞむ歯科さんや、おうちフォトスタジオ「きりんのゆめ」さん、寄り添う親子教室「mama is happy」さんなどとタッグを組み、それぞれの分野の専門的な視点を取り入れた情報を提供しています。
美咲さんの強みは、「管理栄養士として、食事や栄養面でお母さんに寄り添うこと」。同じように料理教室をされている講師の方々とも一緒に、親子で学べる機会をたくさん作っていきたいと語ります。それぞれ強みを活かした講座は期待大です!
簡単で美味しいレシピを豊富に持っている講師もいれば、本格的な調理方法を教えるのが得意な講師もいます。同じ業種の方々ともコラボしていきたいです!
親子料理教室「cotocoto」が大切にしていること
「食べる」を目的にするより、興味を持ってもらうコト!
乳幼児さんは、特に意欲作りが大切!
食べることを目的とした教室にしてしまうと、「意欲」や「興味」という最高の土台があったとしても、少しでも思い通りに進まないことが、どうしてもストレスになってしまいがちです。
だから、食べるというよりも、食材や教室に興味を持ってもらえるように、教室の構成や声がけなども工夫されています。
子どもが食べられるようになるまで、8ステップあるコト!
このステップは、大きく分けて8ステップ。もっと細かく分けることができるそうです。
子どもの好きな食べ物はコロコロ変わるから、あんなにパクパク食べてくれていたのに、急に食べなくなると戸惑ってしまうのも当然です。
自分の子どもが、今どの段階にいるのかを分かってあげられることで、ママの安心にも繋がりますね。
「今はこれが好き」という素直な気持ちを理解してあげることができたら、「お母さん、分かっとーでぇ!(分かってくれてるじゃん)」とお子さんはしっかり感じ取っているんです。「自分を理解してくれている」という小さな繰り返しが、親子の深い信頼関係を築いていくことになるんです!
ママが「これなら続けられる」を一緒に見つけるコト!
まずは食べ物に興味を持ってもらって、いつか最終食べられるようになればOK!という考えがcotocotoの基本スタイル。
すっごくありがたい考え方!でも、私は食べることは好きでも、作ることが実は苦手で…。そんなお母さんたちにとったら、毎日の食事を考えるのも結構なストレスなのですが。
「料理が得意」っていうお母さんの方が、少ないですよ〜!例えば、畑があるご家庭なら、畑で野菜を収穫するだけでも立派なお料理体験です。そのときのメインのおかずが惣菜だったとしても全然OKだと思います! 親子で「美味しい、楽しい」と感じることができる体験が一番!
手作りだからイイっていうワケじゃないんですね!気持ちが楽になりました!
私の中に、たとえ「こうすべき」という答えがあったとしても、生徒さんのお母さんにとって気持ちの良い選択とは限りません。食育に向き合う方法は一つじゃないから、伝えるのは答えではなくヒント。選択肢の幅を広げることで、それぞれの生徒さんたちご家族にとっての正解を気楽に選んでいってもらいたいですね。
「子どもや家族の食事に気をつけたい」
「子どもにたくさんの経験する機会を作りたい」
子どもの食育を考えるなら、妊娠期がベスト!?
妊娠5~6カ月頃から、味覚は作られるといわれています。お母さんにとって、それは責任重大。お母さんからの栄養は赤ちゃんに影響しているから、赤ちゃんがお腹にいるときこそ、家族の食事を見直すタイミングとしてピッタリ!
妊娠中は、ストレスを溜めるよりは好きなものを食べた方が良い時期でもあります。ツワリが酷いお母さんに無理強いはしないけれど、その中でできることを少しでも取り入れていけたら良いですよね。
「食育」は、いつスタートしても良いものですが、子どもの興味や意欲があるとないとでは、将来の大きな差に!
cotocoto教室では、プレ親子クッキングや離乳食教室など、年齢別に細かく分けて、お子さん一人ひとりのレベルに合わせたクッキングを行っています。
集中力がまだ短いお子さんの意欲を引き出すクッキングは、大人を教えるよりも実は難しいです。お母さんに働きかける言葉、お子さんにかける言葉それぞれ、一言一言を大切にしています。そのために、心理カウンセラーについても勉強しています!
ママが安心できる情報を届けられる場所に
痩せている女性が多いこともあって、低体重児も増えているそうです。また、増加体重に厳しい産婦人科もあれば、そうでもない病院も。病院によって大切にしていることが少しずつ違うから、何が正しいか考えるとだんだん不安になってしまいます。
私も早産だったため、生まれてすぐの息子は1週間以上入院していました。母乳も上手に吸うことができないから、体重が思うように増えないことが不安で、仕方がありませんでした。そのときに言われた周りからの何気ない言葉は辛かったですね。「かけて欲しい言葉はそれじゃない」って。自分が経験していなかったら、同じように悩んでいるお母さんの気持ちを分かってあげられなかったと思います。
離乳食の進め方についても、同じ月齢の子と少しでも違うと心配になります。電話などでの育児相談は、赤ちゃんの離乳食を実際に食べている姿を見てから判断することができないので、今どんな状況なのか、詳しく分かってあげることは専門家でも正直難しいそうです。ネットなどでも検索しても、現状が当てはまっていないと参考にならないことも。
だからこそ、赤ちゃんが生まれる前の準備段階のひとつとして、ママになる心構えなどを含めた、お母さん自身のメンタルなど、総合的に安心できる場所を作りたいと美咲さんはいいます!
ママになる前に聞いておくと、初めての子育てに神経質になってしまいそうなときでも、悩みへの向き合い方が変わりそうですね!
「食育」を学ぶことが当たり前の県を目指して
美咲さんが目指す「食育県」とは、徳島県で食育を学ぶことが当たり前になること。「徳島県の食のありがたみをもっと感じて欲しい!」といいます。徳島県から近い兵庫県では、料理教室は水泳やピアノなどの習い事と同じような感覚らしいです。
徳島県は、美味しい食材が豊富です。恵まれていると感じている人はどれだけいるのでしょう。また、食育に興味はあるけれど、どうすれば良いか分からない人が多いようにも感じます。
食育のプログラムは、小学校でも実施されてはいるけれど、学んで終わりというのではなく、自分の子どもにまでも受け継がれるのが当たり前の感覚になるまでのアクションを提案していきたい。食育がもっと身近になれば、現状の認識も少しずつ変わってくると思っています!